神経内科医が使用する道具に打腱器があります。
打腱器は主に腱反射というものを診察する時に使いますが、
一般の方にとっては脚気の検査と言った方がなじみが有るのかもしれません。
椅子に座った状態で
膝の下を打腱器のゴムの部分でたたくと、足が勝手に跳ね上がる、というものです。
腱反射の診察は古くから行われているようですが、
腱反射の異常は、神経疾患の診断基準にも記載され、現在でも大切な診察手技の1つと考えられています。
なので
みなさんここぞという時の為の
「勝負打腱器」があり、今回見せてもらいました。
Babisnki型打腱器 |
上はBabinski型というもの、筆者にとっては医学部の学生時代に買った(買わされた)
思い出深いもの。
Queen Square型 |
上はQueen Square型と言い、
柄が長い上に、プラスチック製で良くしなるので、軽い力でしっかり叩けるようです。
収納時 |
伸展時 |
上は収納時から引き延ばすと、長く伸びる打腱器
持ち運びに便利
上はゴムの部分が白く、柔らかい打腱器
患者さんの痛みが少なく、通常時に使いやすいです。
Tromner型 |
上はTromner型というものだそうです。
ずっしりと重く、「金づち」のような形をしています。
これで狙いを定めて叩かれた腱は、よく反射を出しそうな気がします。
通常時 |
分解時 |
上のものの様に、打腱器に、診察で使用するブラシやピンが収納されている物もあります。
今回は簡単にですが、打腱器の紹介でした、このほかにも打腱器の種類はたくさんあり、
各自でお気に入りの道具を選んで使用できるのも
ある意味、神経内科のささやかな楽しみの1つでもあります。
神経診察道具の紹介は、シリーズ化できればと思いますので、
次回もよろしくお願い申し上げます。
by T
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